ペスト (新潮文庫)  / カミュ
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ペスト (新潮文庫)  / カミュ

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疫病対策のバイブル的小説。高橋源一郎のラジオでも紹介され、話題沸騰の1969年発売のロングセラー。『異邦人』に続くカミュの小説第二作。 アルジェリアのオラン市で、ある朝、医師のリウーは鼠の死体をいくつか発見する。ついで原因不明の熱病者が続出、ペストの発生である。外部と遮断された孤立状態のなかで、必死に「悪」と闘う市民たちの姿を年代記風に淡々と描くことで、人間性を蝕む「不条理」と直面した時に示される人間の諸相や、過ぎ去ったばかりの対ナチス闘争での体験を寓意的に描き込み圧倒的共感を呼んだ長編。 本書「解説」より ペストに襲われ、外部とまったく遮断された一都市のなかで悪疫と戦う市民たちの記録という体裁をとったこの物語において、ペストの害毒はあらゆる種類の人生の悪の象徴として感じとられることができる。死や病や苦痛など、人生の根源的な不条理をそれに置きかえてみることもできれば、人間内部の悪徳や弱さや、あるいは貧苦、戦争、全体主義などの政治悪の象徴をそこに見いだすこともできよう。たしかにこの作品はそういうふうに書かれており、そしてなによりも、終ったばかりの戦争のなまなましい体験が、読者にとってこの象徴をほとんど象徴に感じさせないほどの迫力あるものにし、それがこの作品の大きな成功の理由となったことは疑いがない。 ――宮崎嶺雄(訳者)