絶版新書交響楽 新書で世界の名作を読む / 近藤健児
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絶版新書交響楽 新書で世界の名作を読む / 近藤健児

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新書判の翻訳文学は網羅的には調査・紹介されておらず、ネットにもまとまった情報はない。けれども、知られていないだけで、魅惑的な作品の宝庫だ。 第1章では新書の元祖・岩波新書(岩波書店)が戦後の一時期だけ刊行した、老舎、趙樹理、巴金らの中国小説を取り上げる。第2章では大日本雄弁会講談社のミリオン・ブックス、第3章では河出新書文芸篇(河出書房)の名著をそれぞれ紹介する。1950年代後半に一挙にカタログを充実させたこの2社こそが、第1次新書ブーム下での世界文学の最大の刊行元だった。第4章では語学系出版社という強みを生かして英米文学の貴重な短篇作品を刊行していた英宝社の英米名作ライブラリーを掘り起こす。第5章では白水Uブックス(白水社)の絶版本、第6章ではその他のマイナーな新書群から厳選した名著に光を当てる。 忘れられた数々の名作群から気になる72点を厳選し、1点ずつ作品世界を解説する。それぞれが与えてくれる感動が心のなかで大いなるハーモニーになり、交響楽の妙なる響きを奏でる文学エッセーにして読書ガイド。珍しい書影も多数所収。 目次 はじめに 第1章*岩波新書(岩波書店)の中国文学  李広田『引力』岡崎俊夫訳、一九五二年  趙樹理『結婚登記――他四篇 小説』小野忍訳、一九五三年  老舎『東海巴山集――小説』千田九一訳、一九五三年  巴金『憩園――小説』岡崎俊夫訳、一九五三年  駱賓基『北望園の春――他五篇 小説』小野忍/飯塚朗訳、一九五五年 第2章*ミリオン・ブックス(大日本雄弁会講談社)  ジョルジュ・デュアメル『希望号の人々――原子時代の物語』田付たつ子/高橋邦太郎訳、一九五六年  ジョセフ・ケッセル『赤い草原』田辺貞之助訳、一九五六年  ラクルテル『孤独な女』平岡昇/河内清訳、一九五六年  ワンダ・ワシレフスカヤ『夜明け』上・下、原卓也訳、一九五六年  カルメン・ラフォレット『ナダ(何でもないの)』高橋正武訳、一九五六年  ヴェーラ・パノーヴァ『四季』上・下、工藤精一郎訳、一九五六年  リヒアルト・カウフマン『天国は配当を払わない』上・下、三浦朱門/曾野綾子訳、一九五六年  エルザ・トリオレ『誰も私を愛さない』菊池章一訳、一九五六年  ピエール・ガスカル『女たち』室淳介訳、一九五六年  ジュール・ロワ『不貞の妻』大塚幸男訳、一九五七年  アンリ・ド・レニエ『ある青年の休暇』青柳瑞穂訳、一九五八年 第3章*河出新書文芸篇(河出書房)  ケッセル『深夜の女王』田辺貞之助訳、一九五五年  ウイラ・キャザー『愛のたそがれ――ルシイ・ゲイハート』中村能三訳、一九五五年  ウィリアム・インジ『ピクニック――夏の日のロマンス 戯曲』田島博/山下修訳、一九五五年  ハラルト・ブラウン『新しい鐘』高橋健二訳、一九五五年  エドモン・ジャルー『子供は知っていた』江口清訳、一九五六年  ペーター・メンデルスゾーン『哀愁のアルカーディア』川崎芳隆訳、一九五六年  クプリーン『野性の誘惑――オレーシャ』和久利誓一訳、一九五六年 第4章*英米名作ライブラリー(英宝社)  ウィラ・キャザー『ポールの場合・悪い噂』浜田政二郎/鈴木幸夫訳、一九五六年  W・H・ハドソン   『パープル・ランド――美わしきかな草原』柏倉俊三訳、一九七一年   『老木哀話・エル=オンブ』柏倉俊三訳、一九五六年  セオドア・ドライサー『田舎医者・自由』杉本喬/瀧川元男訳、一九五七年  ジョン・ゴールズワージィ   『騎士・黒い花』井上宗次/西台美智雄訳、一九六六年   『サンタルチア・踊ってみせて』菊池武一/石井康一訳、一九五七年  トマス・ウルフ『大地をおおう蜘蛛の巣』細入藤太郎訳、一九五七年  パール・バック『天使・新しい道』高野フミ/石井貞修訳、一九五七年  キャサリン・アン・ポーター『花ひらくユダの木・昼酒』尾上政次/野崎孝訳、一九五七年  アーノルド・ベネット『夜の来客・臨時代役』出水春三/伊田友作訳、一九五七年  シンクレア・ルイス『若者よ東へ行け・貸馬車御者』上野直蔵/橋口保夫訳、一九五八年  H・E・ベイツ『象のなる木・死者の美』鷲巣尚/坂本幸児訳、一九六六年  ハーバート・リード『グリーン・チャイルド』増野正衛訳、一九六八年  サマセット・モーム   『凧・冬の船旅』中野好夫/小川和夫訳、一九五五年   『大佐の奥方・母親』中野好夫/小川和夫訳、一九五五年   『サナトリウム・五十女』中野好夫/小川和夫訳、一九五六年 第5章*白水Uブックス(白水社)  テネシー・ウィリアムズ『呪い』志村正雄/河野一郎訳、一九八四年  東谷穎人編『スペイン幻想小説傑作集』一九九二年  アントニオ・タブッキ『遠い水平線』須賀敦子訳、一九九六年  エッサ・デ・ケイロース『縛り首の丘』彌永史郎訳、二〇〇〇年  ナタリア・ギンズブルグ『マンゾーニ家の人々』上・下、須賀敦子訳、二〇一二年 第6章*マイナー新書の名作群  ジャン・ラフィット『黄水仙をつみに帰ろう――小説』関義訳(青木新書)、青木書店、一九五四年  アンナ・ゼーガース『死んだ少女たちの遠足』上小沢敏博訳、朝日出版社、一九六四年  バイロン『ドン・ジュアン』小川和夫訳(研究社選書)、研究社出版、一九五五年  M・ソロヴィエフ『草原の嵐』小野武雄訳(「エンゼル・ブックス」第五巻)、国際文化研究所、一九五七年  G・ブランデン『赤い花弁』小野武雄訳(「エンゼル・ブックス」第四巻)、国際文化研究所、一九五七年  モーパッサン   『二人の友――他十七篇』生島遼一/川口篤/河盛好蔵/水野亮/杉捷夫訳(「モーパッサン文庫」第二巻)、小山書店、一九五一年   『山小屋――他十篇』川口篤/河盛好蔵/水野亮/杉捷夫訳(「モーパッサン文庫」第五巻)、小山書店、一九五一年  アンナ・ゼーガース『決断』全三巻、道家忠道/北通文/新村浩訳(三一新書)、三一書房、一九六〇年  ハワード・ファースト『スパルタクス』上・下、村木淳訳(三一新書)、三一書房、一九六〇年  クークリット・プラモイ『赤い竹――タイの僧院の物語』並河亮訳、時事通信社、一九五六年  フェレンツ・モルナール『白鳥』鈴木善太郎訳、春陽堂書店、一九五六年  ラモン・センデール『嵐のマドリード』浜田滋郎訳(西和文庫)、西和書林、一九八四年  パール・バック   『母』深沢正策訳(「パール・バック選集」第一巻)、創芸社、一九五六年   『戦える使徒』深沢正策訳(「パール・バック選集」第二巻)、創芸社、一九五六年   『東の風西の風』深沢正策訳(「パール・バック選集」第三巻)、創芸社、一九五六年   『はじめの妻』深沢正策訳(「パール・バック選集」第四巻)、創芸社、一九五六年  シルヴィオ・ペッリコ『わが獄中記』五十嵐仁訳(ユニヴァーサル文庫)、中央出版社、一九五七年  ワイズマン『ファビオラ』森雅子訳、中央出版社、一九七三年  R・レイマン『ジプシーの児・冬の夢』加納秀夫訳(英米短篇小説選集)、南雲堂、一九五七年  ルイーゼ・リンゼル『初恋』桜井和市訳、南江堂、一九五七年  ルイーゼ・リンザー『百合――ルイーゼ・リンザー短篇集』中野孝次訳、南江堂、一九六一年  カール・ツクマイアー『青い潮――生と死を支配するもの』桜井正寅訳、南江堂、一九五七年  イリア・エレンブルグ『たそがれ』原子林二郎訳、20世紀社、一九五五年  ディーノ・ブッツァーティ『偉大なる幻影』脇功/松谷健二訳(ハヤカワ・SF・シリーズ)、早川書房、一九六八年  グレアム・グリーン『第三の男・落ちた偶像』遠藤慎吾訳(ハヤカワ・ポケット・ブックス)、早川書房、一九五五年  ウォルター・スコット『ウェイヴァリー――あるいは60年前の物語』上・中・下、佐藤猛郎訳(万葉新書)、万葉舎、二〇一一年  エーリヒ・ケストナー『独裁者の学校』吉田正己訳(みすず・ぶっくす)、みすず書房、一九五九年  E・M・フォースター『E・M・フォースター短編選集』全三巻、藤村公輝/日夏隆訳(第一巻)、藤村公輝/塩谷直史訳(第二巻)、藤村公輝訳(第三巻)(レモン新書)、檸檬社、一九九三、一九九五、二〇〇〇年