※表紙カラーは選べません。何色が届くかはお楽しみに
歌人・木下龍也、待望の第3歌集。 短歌123首を収録。初版は布張りの表紙で色味が5種類。色はご指定できません。 特別栞として「詩人・谷川俊太郎との対談(抄録)」を挟み込んだギフトにも最適な1冊
収録歌より7首
昔より優しくなった死にたさに「どうしたんだ?」と問いかける夜
波ひとつひとつがぼくのつま先ではるかな旅を終えて崩れる
はなびらはやさしい地雷 踏むたびに胸のあたりがわずかに痛い
雪だったころつけられた足跡を忘れられないひとひらの水
目を上下上下上下と動かして百年前の詩をうすくむく
ひっぱってくれるタイプの犬だったときおりぼくにふりむきながら
鈴を手で包んでそっと揺らしたらちいさくにぶいぼくだけの音