コロナ禍のマスク生活で生じた、「守られているような安心感」「断絶されたような不安」といった感情のゆらぎについて、「仮面」と「覆面」をテーマに縦軸横軸さまざまなジャンルから見つめる冊子創刊号。世界を代表する仮面研究者、都内に唯一存在する仮面屋の店主、演劇の舞台で仮面を着ける人、仮面を作っている人、日常的に人前で半仮面を着ける人、覆面アーティストのレコードを集め続ける人。コロナ禍以前から仮面や覆面に深く携わってきた人を中心にインタビュー、エッセイ、小論といった形式で、仮面と生きる理由、衛生マスクがもたらす現象について語ってもらった内容。
【収録内容】
▼インタビュー
・都内唯一の仮面屋に訪れた、コロナ禍の日常/大川原脩平(仮面屋おもて店主)
・マスクがもたらす「視線の力学」/𠮷田憲司(文化人類学者/国立民族学博物館館長)
▼エッセイ
・マスクギャップ/大阿久佳乃(文筆家)
・無意味を守る盾としての仮面/品田 遊(作家)
・ペストマスクとくまちゃんを融合させた話/独特な動き(仮面作家)
・覆面レコード蒐集家が見つめる 匿名性の求心力/とみさわ昭仁(プロ・コレクター)
・衛生マスクは「変化」をもたらすか 仮面劇から考える/福田寛之(即興演劇家)
▼マンガ
・ひょっとことおかめ/大山海
▼ガイド
・世界の仮面から 18 の面で病を治す「サンニ・ヤカー」
▼レビュー
・マスクの違和感から自己認識へ 評論 :レオ=レオニ『みどりの しっぽの ねずみ』/黒木貴啓(ライター)