
フランスの偉大な作曲家モーリス・ラヴェルを題材にした、世にも珍しい、楽しくて心温まるファンタジー小説。たにこのみが描き下ろしたブッ飛びアートが、話に現代性を宿らせ、モーリス・ラヴェルという人物の「真実」と「素顔」をファンタジーというスタイルの中で、最大限に引き出したスペシャルな本。
あらすじ
身長30cmの小さなモーリス・ラヴェルはある日、友だちの家のパーティでアネットという才能豊かな女の子と出会う。アネットは唾でさまざまな形、大きさ、模様の泡を吹くことができた。すっかり感動したモーリスが、スペインに行きたいという夢を彼女に話すと、アネットは「手伝えると思う」と言い、彼女の口から吐き出された大きな泡の中に収まってモーリスはスペインに旅立つことになった。