イギリス人アーティスト、デイヴィッド・ホックニー(David Hockney)の作品集。作者が85歳になった節目で刊行された本作は、100点以上もの絵画、印刷作品、ドローイングや写真作品を収録したベスト的作品集。それらをすべて一度に見ることにより、作者のインスピレーションの源となったものの変遷、そして何よりも、作品が目指し続ける方向が示される。現代アーティストへの最初の一歩を踏み出した1950年代をはじめ、ロサンゼルスの都市風景を描いたかの有名な作品、大いに愛された1970年代のポートレート群、そして常に作者の主題であった時間、空間と視点を映し出した近年の風景画やデジタル・イメージも収載。寄稿者は非常に多岐に渡り、アーティストのエド・ルシェ(Ed Ruscha)、写真家のウォルター・ファイファー(Walter Pfeiffer)、建築家のフランク・ゲーリー(Frank Gehry)から、「ガーディアン(The Guardian)」紙で主に寄稿しているコラムニストでありジャーナリスト、政治評論家のオーウェン・ジョーンズ(Owen Jones)、ライターであり詩人のマリーケ・ルカス・ライネフェルト(Marieke Lucas Rijneveld)、作家のアリ・スミス(Ali Smith)、俳優であり作家、劇作家、脚本家のラッセル・トーヴィー(Russell Tovey)など。キュレーターでありリサーチャーのヘレン・リトル(Helen Little)が手がけた。