1960 年代末から70 年代に勃興し、日本に大きな芸術運動をもたらした「もの派」の中心的作家として、広く世界的に評価を集める菅木志雄。
主に石や木材、金属、ロープ、水などの日常的な素材を、並べる、組み合わせる、立てかけるといったシンプルな行為により生じる、ものともの、場所、人などの関係とその変化を表現しています。
菅の制作のかたわらには、常にアイデアの着想から作品の構想まで、書くことで自身の思考を整理、展開してきた作家の根幹を成すノートがありました。本書は 1967年から 2008 年までの間に書かれた20 冊のノートから、作家自ら選定したページを掲載。また一部抜粋されたテキストを活字化。この世の理に、深く向き合い問い続ける作家の、制作の起点が刻まれた全704 ページ。