画家・安藤智による作品集。普段は、油彩、ドローイングを中心に作品制作をしているが、本書ではドローイングの新作を収録。木々や花、草木、空などのモチーフが色鉛筆でのびのびと、ユニークな形で描き出されている。本人によるテキスト『輪郭をなぞる』を収録。英訳はミヤギフトシ、アートディレクションは藤田裕美。
「私がゆるく続けていることのひとつにスケッチがある。その場所に出向いて絵を描くということ、そこで直に見ることができるものや見えているものを、私はとても頼りにしているところがある。スケッチをはじめる前の、ただ同じように並んでいて、全部が見えているだけという状態に期待している。よく見えているから見えるものがあって、よく見えているから描けるものがある。スケッチをするとこういう感覚を思い出すので面白い。」──『輪郭をなぞる』より抜粋