1962年に刊行された宇野亞喜良と横尾忠則のコラボレーション絵本の復刻版。日本デザインセンターで同時期に仕事をしていた若き二人は、絵本を企画。同社の先輩であるコピーライターの梶祐輔に文章を依頼した。地図にもない外国の港町の祭りの日、白いヨットに乗って現れた少女と出会った物語は、赤と黒で印刷された横尾の絵から始まり、本の中央に近づくにつれ、青で印刷された宇野の絵と重なり、やがて青と黒の宇野の絵で終わる。赤、青のセロファンを重ねることで、どちらかの絵と文字が消え、一方が浮かび上がる。梶祐輔による多重の物語が実験的なデザインで表現された伝説の絵本。
赤と青のカラーセロファン、解説シート付き。