1950~60年代の日本では、LPレコードよりも少し小ぶりな10インチ(25センチ)サイズのレコードがまだまだ流通していた。SPレコードから12インチ・アルバムをつなぐ貴重な約10年間。その期間に制作された古典邦楽の10インチ盤の中から約700枚を選りすぐり、レコードに刻まれたさまざまな物語とともに紹介。長唄、歌舞伎舞台、義太夫節、古曲、常磐津節、清元節、新内節、端唄、うた沢、小唄、俗曲、都々逸、お座敷遊び、雅楽、能、狂言、箏曲、地歌、尺八、琵琶、詩吟、浪曲、お祭、囃子、太鼓、民謡、さらにわらべうた、童謡、文部省唱歌といった子供向けの音楽に至るまで、珠玉の「古典」の世界。音楽本初の古典邦楽のレコードを紹介する本。なんとなく関心はあるが、きっかけを探していた方にピッタリ。またレコードジャケットがどれも素晴らしく、カラーページ(計128ページ)で豊富に掲載
著者紹介:昭和31年、石川県羽咋市柴垣町出身。主な職歴:ジャズ喫茶勤務、『季刊ジャズ批評』誌編集人、他。共著に『女性ヴォーカル THE EXCITING JAZZ BOOKS』(アドリブ)、『柴垣事典-ネタ帳-』(石川県羽咋市柴垣町町会)。単著に『ソ連メロディヤ・ジャズ盤の宇宙』『東欧ジャズ・レコード旅のしおり』『地中海ジャズの歴史と音盤浴案内』(3冊ともカンパニー社)。