「カルチャーを通して社会を考える」インディペンデントマガジン「inch magazine(インチマガジン)」の第二号。911から20年が経ち「ニューヨーク」をテーマとして戦争や移民について考察。バラバラなところから集まった人々が街を作り、ポップカルチャーをはじめ様々な文化を生む。都市としての“理想形”に近いニューヨークについて、かつていて去った人、今も住み続ける人など時代や背景は違えど、どこか交錯する800万分の数個の個人的なストーリー。フッド、音楽、アート、ポップカルチャーといった、人々の越境がもたらす都市の魅力、そして911のような非常事態に市民はどうするのか。都市生活者としての豊かさや勇気が湧く話を収録。
目次
巻頭・巻末フォトストーリー 菅野恒平(写真家『LIBIDO』『Losers』)
TALK ABOUT FOOD AND HOOD 宮本佳和(THE DAPS FAMOUS HOOD JOINT)
――ニューヨークの食を支える移民について
私が移民になった日 近藤聡乃(漫画家『A子さんの恋人』『ニューヨークで考え中』)
――エッセイと書き下ろしイラスト
WHO IS A REAL NEWYORKER 揺れるニューヨーカーの定義 堂本かおる(在米ジャーナリスト)
THE GOLDEN ERA ――あるいは、激動の始まり 田中淳子(写真家)
――1990年代に渡米し雑誌でヒップホップ黄金時代を撮影し続けた写真家の記憶
FIND A PLACE TO CALL HOME ――Kojoeインタビュー 二木信(ライター『しくじるなよ、ルーディ』など)
――日本人初のRAWKUS所属ラッパーKojoeの黒人コミュニティでのストーリー
『米国音楽』20号ニューヨーク特集は何を守ろうとしたのか ――川崎大助インタビュー
――作家・川崎大助さん(『僕と魚のブルーズ 評伝フィッシュマンズ』など)によるインディーズカルチャーと戦争についての話
An iraq veteran’s true story
――軍服を切り裂いて再生紙を作る活動をするイラク戦争帰還兵の本当の話
Combatpaper and Craftivism
――なぜミリタリーウェアは世界中でファッションアイテムになっているのだろう?
読むニューヨーク推薦図書 ikm(Riverside Reading Club)、inch mgazine編集部
――野良読書家集団Riverside Reading Clubのikmさんと選ぶ犯罪小説、評論、ルポなど15冊
街と詩 North Tokyo All Day ――LIL MERCY(WDsounds、PAYBACK BOYS、ラッパーJ.COLUMBUS、Riverside Reading Club)
――ニューヨークを経由して今、自分が生きる街へ 都市への愛と詩