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アメリカ哲学 / 鶴見俊輔

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鶴見俊輔の思索と行動の原点を刻む最初の主著、没後10年(2025年)にむけて待望の復刊。戦後の連合国軍の占領下に置かれた時代に、27歳の鶴見が発表した本書は、半世紀を超え、さまざまな世代の多くの読者に読み継がれてきた。明晰な言葉づかいによって、鶴見の思想と行動の出発点が凝縮された形で語られる、いまでは古典的とも呼びうる著作。19世紀後半(1870年代)、米国マサチューセッツ州ケンブリッジの街で、チャールズ・パース、ウィリアム・ジェイムズ、オリバー・ウェンデル・ホウムズ(Jr.)といった青年たちがつどう「形而上学クラブ」という私的な集まりのことから語りだし、やがて「プラグマティズム」として知られる哲学上の考え方は、ここでの自由な討論のなかから生まれ出たものである。日米戦争の迫る1930年代後半、米国の当地に16歳で留学し、ハーヴァード大学哲学科で学びはじめたが、日米開戦後には「アナキストの敵国人」として留置場に拘束され、そこの便所で深夜にジェイムズの哲学についての論文を執筆した。さらに収容所での抑留を経て、彼は「交換船」で戦時下の日本に帰ってくる。このような自身の稀有なる体験も下敷きに、鶴見さんのプラグマティズム理解は、歴史的な広がりを帯びながら深められていた過程がある。巻末には、『鶴見俊輔伝』の著者・黒川創による「解説」を追加。

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