
「極道をしている者ですが、よければ取材にお越しください」駆け出しのジャーナリストだった著者のもとに突然届いた一通のメール。ビビりながら待ち合わせ場所に向かった著者とヤクザは、年が近かったこともあり意気投合。それから約2年間、取材と称して飲み歩いたり、組事務所に入れてもらったり、みかじめ料の回収に同行したりと、長い時間を共にしました。そのなかで、ヤクザとしての姿や本音と、ひとりの青年としての素顔にたくさん触れてきました。この歌集は、あるヤクザと過ごした日々の記録を、約75首の短歌とエッセイで綴ったもの。
【収録短歌より】
二つ折り財布を俺は使わねえ百万円が入らねえから
好きな子に正々堂々好きだって俺らは言えないそんな稼業だ
ばあさんと毎日ケンカしてたけど毎日ずっと一緒に寝てた
目次
プロローグ
1.出会い
2.お金
3.恋愛