
「ファッション界のフロイト」と称されるファッションスタディーズの第一人者の全貌をはじめて紹介する日本オリジナルの著作選集。研究の方法論からアートやセクシュアリティとのかかわりまで、19世紀パリから現代日本まで、「文化としてのファッション」を幅広い視点にもとづいて論じた重要論考17編を、135点の図版とともに収録。
【目次】
1. ファッションとは何か
Fワード
なぜファッションは嫌われるのか
ファッション
ファッションミュージアムは、たんなる衣装ケースではない
ファッションミュージアムの台頭
2. 近代社会とファッション
エレガンスの黒太子
パリジェンヌのファッション
人為と自然――コルセットをめぐる一九世紀の論争
エドゥアール・マネの《ナナ》
3. ジェンダーとセクシュアリティ
ファッションとフェティシズム
ファッション、死、時間
クィアなファッションの歴史――クローゼットからキャットウォークへ
ピンク――パンクで、プリティーで、パワフルな色の歴史
4. 服の見方、イメージの読み方
シャネルの位置づけ
まさしくアメリカ的なもの
裸のカルバン主義
日本はいまなお未来か?